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我イスラエルの中に7千人を遺さん 皆その膝をバアルに跼(かが)めず その口を之に接(つけ)ざる者なり -列王上19:18-
イスラエルの王アハブは、シドンの王の娘イゼベルを妻に娶り、異邦の神バアルに仕えた。唯一の神を信ずべく選民とされたイスラエルにとってあるまじきことであった。
預言者エリヤが立ち上がり、王の背信を糾弾するが、王は心を翻そうとせず、反って益々偶像教にのめりこんでいった。
エリヤに神の怒りの言葉が下り、アハブに向かい「数年の間、雨露はなし」と預言した。
その間、エリヤは烏や寡婦に養われ、不思議と徴を以って神の言の真実であることを証する。
そして対決の時がやってきた。エリヤはアハブに提案し、バアルの預言者450人と、アシラの預言者400人を集めて、群衆の面前で、どちらが真の神であるか祈り比べをしようと言う。偶像の預言者850人が束になって祈っても火が下らなかったが、神はエリヤ一人の祈りに応えて火を下された。こうして偶像の預言者らは粛清される。
火をもて應(こたふ)る神を神と爲べし -18:24-
イゼベルは復讐の鬼と化し、エリヤの命を狙う。
エリヤは荒野に逃げ、エニシダの下に坐して、死ぬならば「神よ命を取りたまえ」と祈るが、御使いが来てパンと水を与え力付けられた。
神の山ホレブの洞窟で主の言が彼に臨んだ。だが風の中にも、地震の中にも、火の中にも神は居られなかった、静かな細き声をもって神は語られた。今は、聖霊が我らの中に在って語られる。
「惟(ただ)我一人在(のこれ)るに」と言うなかれ、我イスラエルの中に7千人を遺さんと神は言い給うた。多くの民が偶像教徒となる中で、真の神を信ずる者がまだ7千人いるのだと言って、主はエリヤを励ました。
ロマ書11章2~12節は、旧約聖書の故事を引用して「今もなほ恩恵(めぐみ)の選によりて遺れる者あり」と説く。 -5節-
然り、我ら真の教会に属するものは、は異邦人の中より神に選ばれ、行為によらず、恵みにより、信仰によりて救われた者である。