二つの國民(くにたみ)汝の胎にあり 二つの民汝の腹より出て別れん
一つの民は一つの民よりも強かるべし 大(あに)は小(おとうと)に事(つか)へん
創世記25:23
◎ はじめに
イサクとリべカの結婚は、神に導かれ祝福されたすばらしいものであった。ところが子どもが授からず、40歳で結婚したイサクも60歳になろうとしていた。
同じ天幕に住む父のアブラハムは、137歳で10歳年下の妻サラに先立たれたが、ケトラと再婚して六人の子をもうけていた。これではイサク夫婦も焦ろうものを・・・。
そこで主なる神の前で祈願をすると、主はこの願いを聴かれて、遂にリべカはみごもったのだが、子が胎内で押しあったので、リべカが「こんなことでは、わたしはどうなるでしょう」と行って主に尋ねた。すると主が、彼女に言われたのが先の御言葉である。
臨月がきて子が生まれると、双子であった。前に生まれた子は、赤くて全身毛深かったのでエサウ(赤)と名付けられ、後に生まれた子は、エサウの足首を掴んでいたのでヤコブ(推除者おしのくるもの)と名づけられた。後に主によってイスラエルと改名する。
◎ 家督の権
エサウは狩猟が得意で、山野を駆け巡り鹿肉をイサクに携えて行ったので父に愛された。一方ヤコブは穏やかな人で天幕に住んでいたので母リベカに愛された。ヤコブは家の事に関心があった。
家督の権=長子の特権は、エサウにあるのだが、彼は鹿を追いかけるに忙しく、家のことは全く無関心であった。ヤコブにとってそれが狙い目であった。そしてエサウは一飯のために長子の特権をヤコブに売るのである。
◎ 祝福を受ける
アブラハムが主から受けた祝福はイサクに与えられ、またイサクがエサウを祝福しようとした時に、ヤコブ贔屓の母リベカが察知し、盲目のイサクを欺いて、ヤコブをエサウになり代わらせ、イサクの全ての祝福をヤコブが受けるに至った。その後に父の許に来たエサウに残された祝福は何一つ無かった。正にヤコブはエサウをその名のとおり押し除けたのである。
◎ 神の選び
その子いまだ生れず、善も悪もなさぬ間(うち)に神の選の御旨は動かず、行為(おこなひ)によらで召す者によらん為に『兄は次弟(おとうと)に事ふべし』と、レべカに宣給へり。『われヤコブを愛しエサウを憎めり』と録されたるごとし。 ロマ9:10~13
◎ 第二の人が "上" になる コリント前15:42~58
1.第一の人、地より出て、土に属す 第二の人、天より出て、天に属す
2.血気の體、朽ちるもの、死ぬる者 霊の體、朽ちぬもの、死なぬ者
3.初めの人 アダム、 終りのアダム、イエス・キリスト
4.血肉は神の国を嗣ぐこと能わず 水と霊を受けて新生し神の国に入る