なんぢを祝するものは福祉(さいはひ)を得 なんぢをのろふものは災禍(わざはひ)をかうむるべし 民数記略24:9下
モアブの王バラクは大地を舐めるように進んでくるイスラエルの民を懼れた。そこでメソポタミアの占い師であるバラムに使者を遣わし、招いてイスラエルを呪わせようとした。
使者たちは礼物を携えてバラムを訪れた。バラムが一行を一晩泊めさせて神に問うと「彼らと共に往くべからずまたこの民を呪うべからず是は祝福(めぐま)るゝ者たるなり」とのお言葉であったので、彼らを帰した。本当の所は、神の民を呪うべきではないので、神に問うまでもなく、初めから断るべきだった。ここに世の富に目が眩んだバラムの優柔不断さが現れている。
すると、バラクは前の者よりも尊い使者を多く遣わし、更に多くの物を与えるからきてくれるようにと言ったので、バラムは誘惑に負け、従者を連れてロバに乗り、バラクのもとへ向かった。禍害(わざわひ)なるかな、彼らはカインの道にゆき、利のためにバラムの迷にはしり・・・ ユダ11 バラムの謀計(はかりごと) 民數31:16
これを見て、神は怒りを発し、神の御使いが剣を手にして道に立った。バラムには御使いが見えなかったが、ロバには見えた。ロバは怖れて進退窮まり地面に伏した。バラムは怒ってロバを杖で打った。
ロバが口を開いて、「なぜ私を三回も叩くのですか」と言った。ここにおいてバラムの目が開かれ、御使いが剣を持って敵せんと立っているのが見え、身を屈めて平伏した。
結局のところ、バラムはバラクの許に行くが、神が授けた言葉のみ語れと命令を受けた。
バラムはバラクの前で三度神に祈った。すると御言葉が来た。いずれもイスラエルを祝福するとの預言であった。
「神の詛(のろ)はざる者を我いかで詛ふことを得んや ヱホバの呪(いの)らざる者を我いかで呪ることを得んや・・・」 23:8~10
「我はこれがために福祉(さいはひ)をいのれとの命令(おほせ)を受く 既に之をに福祉をたまへば我これを變(かふ)るあたはざるなり・・・」 23:20~24
「ヤコブよ汝の天幕は美しき哉 イスラエルよ汝の住居(すまひ)は美しき哉・・・なんぢを祝するものは福祉を得 なんぢをのろふものは災禍(わざはひ)をかうむるべし」 24:5~9
ここにおいてバラクは怒りを発し、バラムよ帰れ!という。別れに際してバラムは一つの預言を語った。
「ヤコブより一箇(ひとつ)の星いでんイスラエルより一條(ひとすぢ)の杖おこり」と 24:17 これぞ救い主イエス・キリスト出現の預言である。
バラムは、バラクに教え、彼をしてイスラエルの子孫の前に躓きを置いた為に、イスラエル人によって殺害された。 31:8 黙示録2:14
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然れども汝の神ヱホバ、バラムに聴ことを為し給はずして 汝の神ヱホバその呪詛(のろひ)を變て汝のために祝福(めぐみ)となしたまへり 是汝の神ヱホバ汝を愛したまふが故なり 申命記23:5
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終りに言ふ、汝らみな心を同じうし互に思ひ遣り、兄弟を愛し、憐み、謙遜(へりくだ)り、悪をもて悪に、謗(そしり)をもて謗に報ゆることなく、反って之を祝福せよ。汝らの召されたるは祝福を嗣がん為なり ペテロ前3:9