2017-05-20 エステル


王かれに言けるは后エステルよ なんぢ何をもとむるや 汝の願意(ねがひ)は何なるや 國の半分(なかば)にいたるとも汝にあたふべし エステル書5:3

◎ エステル書の主なる登場人物
     アハシュエロス王      王なるキリストの型
     エステル            新嫁なる教会の型
     モルデカイ          聖霊の型
     ハマン             サタンの型
        ワシテ                   ユダヤ人の型
     エステル書の出来事は、王なるキリストと新婦なる教会の救いの型である。

◎  エステル書のあらすじと教訓

 大国ペルシャの王アハシュエロスは、酒宴を開き、后ワシテを呼んで、その美しさを民と牧伯に示そうとしたが、従わなかった故に后の位から落とした。 →肉のイスラエル人が、キリストを拒んだため、神に捨てられて世界中に散らされた。

 代わって新婦が選ばれ、エステルが后になる。  →教会は世の創の前よりキリストの中に選ばれた者である。

 モルデカイ(エステルの従兄で父親代り)が、エステルに知恵を授けた。 →助け主なる真理の御霊。

 ハマンが王に次ぐ地位に就く、傲慢になり、モルデカイとユダヤ人の抹殺を王に進言し、プル(籤)で殺戮の日を定めた。

 モルデカイはエステルに告げた。なんぢ若しこの時にあたりて黙して言ずば 他の處よりして助援(たすけ)と拯救(すくひ)ユダヤ人に興らん されど汝となんぢの父の家は亡ぶべし 汝が后の位を得たるは此(かく)のごとき時のためなりしやも知るべからず 4:14

 エステルは死を覚悟して王に接見を求めた。王は金圭を伸べて恩恵を与え、且問うた「后エステルなんぢ何をもとむるやなんぢの願意は何なるや國の半分にいたるとも汝にあたうべし」と。我らが霊と真を以て祈り得るのは、水と霊を受けて救われ、キリストの花嫁なる教会に入れられ、神に愛され恵みを与えられているからに他ならない。
 汝等のすべて父に求むる者をば、我が名によりて賜うべし。なんぢら今までは何をも我が名によりて求めたることなし、求めよ、然らば受けん、而して汝らの喜悦(よろこび)みたさるべし。 ヨハネ16:23,24

 エステルが王にハマンの悪計を告げたので、ハマンはモルデカイを殺さんとして己が立てた木に懸けられて処刑され、モルデカイとユダヤ人は救われた。
 ユダヤ人には光輝あり喜悦あり快楽あり尊榮ありき 8:16
 プルによって定められたユダヤ人殺戮の日は逆転し、仇なる人々の滅亡の日となった。斯くてその日はプリムと名付けられて、ユダヤ人の間で記念の日と定められた。

これらの出来事は、サタンが、神に敵し、教会を責め苦しめたとしても、最終的には教会が勝利することを語っている。

私達の祈りの中で、周囲の人々が救われるように祈ることが大切であると教えているのが此の書である。