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汝らの召されたるは祝福を嗣がん爲なればなり  ペテロ前3:9下

信仰の父アブラハムは、天地の主なる神に從うことによって祝福を得た。

アブラムはカルデアのウルでテラの子として生まれた。父テラは、カナンの地へ往こうとして、長子アブラムと孫ロト、及びアブラムの妻サライを連れてウルを発ったが、ハランに至って、そこに住んだ。

ここにヱホバは、アブラムに言われた。
「汝の國を出で 汝の親族に別れ 汝の父の家を離れて 我が汝に示さん其地に至れ   我汝を大なる國民と成し 汝を祝み 汝の名を大ならしめん 汝は祉福(さいはひ)の基となるべし   我は汝を祝する者を祝し 汝を詛(のろ)ふ者を詛はん 天下の諸(もろもろ)の宗族(やから)汝によりて福禔(さいはひ)を獲(えん)と」
  創世記12:1~3

私たちもアブラハムに倣って、主に従い、水と霊とをもって新たに生まれ、罪の世から離れて神の国に移り住むならば、大いなる幸いを得て、幸福の基となることができる。主が共にいてくださるからである。

アブラハムとロトは祝福を得て、互いに羊や牛、天幕などの所有物が多くなり、牧者の間で争いが起きたので共に住むことができず、別れることになった。アブラハムは、ロトに右か左かを選ばせた。ロトは肥沃な低地を選び、ソドムの町へと移って行った。一方アブラハムはカナンの地に住み、神の祝福を得てヘブロンに天幕を移したのである。
 13章

その時、低地で戦争が起きた。エラムの王ら4人とソドムの王ら5人が戦い、ソドムの王らは敗北して山に逃げ、町は略奪され、そこに住むロトと持ち物も連れ去られた。

この知らせがアブラハムの耳に入るや、家の子318人を率いて戦いに出かけ、大勝利をして凡ての物を取返し、ロトと家族と民と持ち物凡てを取返した。

「時にサレムの王メルキゼデク、パンと酒を携出(もちいだ)せり 彼は至高(いとたか)き神の祭司なりき 彼アブラムを祝して言けるは 願くは天地の至高神アブラムを祝福みたまへ 願わくは汝の敵を汝の手に付したまひし至高神に称譽(ほまれ)あれと アブラム乃ち彼に其諸(すべて)の物の什分の一を饋(おく)れり」
 14:18~20

メルキゼデクについては、へブル書第7章に記されている。

此のメルキゼデクはサレムの王にて至高き神の祭司たりしが、王たちを破りて還るアブラハムを迎へて祝福せり。アブラハムは彼に凡ての物の十分の一を分與へたり。その名を釋(と)けば第一に義の王、次にサレムの王、すなはち平和の王なり。父なく、母なく、系圖なく、齢の始なく、生命の終なく、神の子の如くにして限りなく祭司たり。
 へブル7:1~3

何と素晴らしい大祭司によってアブラハムは祝福を受けたことか。

目を新約の時代に移して見ると、私たちの主イエス・キリストは、アロンの祭司の及ばぬ至高者であり、「なんぢは永遠にメルキゼデクの位に等しき祭司たり」である。
 へブル7:17

このお方によって救われた私たちは既に約束の御霊を戴き、身は清き水にて洗われ、御血の注ぎを受けた者である。これこそ祝福であり、更に恵みを増し加えられていくのである。ハレルヤ!