斯て彼らに言ひたまふ『全世界を巡りて凡ての造られしものに福音を宣傳へよ。信じてバプテスマを受くる者は救はるべし、然れど信ぜぬ者は罪に定めらるべし。信ずる者には此等の徴、ともなはん。即ち我が名によりて悪鬼を逐ひいだし、新しき言をかたり、蛇を握るとも、毒を飲むとも、害を受けず、病める者に手をつけなば癒えん』
語り終へてのち、主イエスは天に挙げられ、神の右に坐し給ふ。弟子たち出でて、徧く福音を宣傳へ、主も亦ともに働き、伴ふところの徴をもて、御言を確うし給へり。
 マルコ16:15~20

十字架につけられた主イエス様は、肉は殺されたが、霊では生かされ、霊にて往き、獄にある霊に宣傳へられた。これ等の霊は、ノアの時代に箱舟が造られていた間、神が寛容をもて待ち給えるときに、従わなかった者たちである。死者の世界に福音が主御自身によって宣伝えられたのである。今日「身代わり洗礼」が為されているが、その真理を繙く聖言の一つである。 ペテロ前3:18~20

パウロは、前書15章で「福音」とは何かを示した。即ちキリスト聖書に応じて我らの罪のために死に、また葬られ、聖書に応じて三日目に甦り、ペテロと十二使徒に現われ給うた事だと記している。次には五百人以上の兄弟に同時に現れ給うたと、多くの証をもって主の復活の事実を力説している。この復活は順序に随い、先ず初穂なるキリスト、次はその来たり給うときキリストに属する者である。神の証として、霊と水と血との三つ合いて一つと成れるお方、即ち主イエス・キリストを持つことによりて永遠の生命その人に与えられるとヨハネ第一書5:5~11に記されている。

具体的に言うならば、主イエス・キリストが言い給うた「水と霊とのバプテスマ」を受けて救われることである。これによって主の福音は、我らの上に全うされるのである。

この完璧なる主の福音を高くかざして、伝道に励もうと思う。